natner

女の子の祭りあるいはひな祭り

natner March 6th, 21:49

日本の古くからの伝統、国民の祝日と２月については多く書かかれている。　しかし、ひなまつりへの準備が始まると、優美な小さな見事なデリケートな人形を見ると、がまんできなくなって黙っておれない！　それほどすべてが調和されてシンボリックになっており、それぞれの人形と品物にそれ特有の意味をもたせて、特別の考えで貫いている。

芸術的なスキルと古い文化とのつながりの驚くべき組み合わせである。

３月のはじめ、すなわち３日に、日本では女の子の日もしくは雛祭りで祝われる。　これは国民の祝日である。

女の子のいる家族では、家にひなだんの上に伝統的なひな人形を飾る。　ひなだんは特別な、赤いあるいは緋色の敷物で覆われている。

この伝統は古代中国から千年の昔に日出る国に伝わった。　古代中国では同じようなセレモニーが、魂を清め、人形のもつ美しさと生き生きさが人にのりうつるということに結びついていた：「川が海へ移っていくように」

人形は古代の日本で宮廷の女性がつけていた飾りの精巧な模型の高価な美しい昔の着物をまとっている。　材料は祭りの着物の仕立て用の独創的な布である。　家には人形が飾ってあって、日本人の考えでは、それらは幸福と成功をもたらしてくれる。　それに人形のそれぞれには役割がある。

展示には全部で七段階がある。　最上段にただ２体の人形が坐っていて、これは皇后（ひな）と帝（内裏　男）をあらわす。

これは、女の子がとし若い美人に、実際のお姫さんになってほしい、すなわち賢明な、美しい、教養ある、エレガントでしとやかになってほしいとの、特別な期待のあらわれである。

ひな段の両端には古式のぼんぼりが置かれていて、これらは夜毎に灯される。　すべての構成はまさにおとぎ話のように見える。

下段には３人の宮廷のメイド（３人官女）がおり、内裏（殿、姫）への化粧と身の回りの世話係りをつとめる。　官女たちは内裏にたいしてさらなる富と満足した生活を約束する。　さらに５人の楽師が続く（５人ばやし）。　彼らには、とし若いきれいなカップルの健康と生き生きした精神をもたせる責任があり、病気や不幸から守る役割がある。

上から第４段目には２人の戦士（左大臣と右大臣）―エスコート（随身）がおり、女の子を悪い霊と悪夢から守る。

上から第５段目には３人の従者―（衛士）がいる。　彼らは女の子たちがもっと笑い、できるだけ悲しんだり、泣いたりしないように気を配っている。　一般的には自分たちの年少者の精神を守護している。

最後に、最下段にひし形の餅、エレガントなピッチャーに入れた甘酒と桃の花をさした花瓶が飾られている。

餅は３色の層になっている：白、緑、バラ色。

白い色は雪の色をあらわし美人のはだの色白に相当する。

緑色は女の子の健康的な成長をあらわし、桃色は、桃の色もしくはその花のように エレガントであることにに相当する。

この日（３月３日）には女の子は祭り用の着物を着て、多くの友達を招待し、楽しみ、またお互いに友達のところへお邪魔し、多くの伝統的なお菓子を食べ、甘酒を試みる。

以前は家庭で５−７段の雛人形を飾るのがしきたりとなっていた。

しかし、最近になって家の広さのことや、収納場所を考えたり、人形の値段のこともあって、多くの家庭では３段の飾りとなり、またいくらかの家庭ではでは全部で一段のみ−帝と姫だけ−飾るようになった。

伝統的には、女の子が生まれると妻の両親が雛人形を贈る。　女の子が十分大きくなるまで、おとなが飾りつけをして、その女の子には触らせない。　小さな女の子は見て楽しむだけである。

しかし女の子もだんだん成長したときには、自分自身で好みにあわせて、ゆっくり恐る恐る人形を飾る。

通常、雛人形は１０−２０日間祭りの始まりまで飾る。

なぜか？

それは、ずっと前から家族が雛人形の飾りつけを早くすれば早いほど、将来に娘の嫁入りに問題が起こりにくいと考えられていたからである。

婚期を逸するな！　多くの両親は今までそう信じてきた。

雛まつり後にはすぐに雛人形は収納場所に収納され、翌年を待つ。自分たちの主人たち（女の子たち）に会うために。

祭りの期間中は、雛人形の飾りは大きな百貨店、人形店、特別な人形展示会で見ることができる。